医療ダイエット
GLP1・GIP/GLP-1
医療ダイエットとは…
肥満症を適切に治療し体重を減らすことは、将来的なメタボリックシンドロームや生活習慣病の発症リスクを低下させ、健康的な生活を長く維持することにつながります。
一方で肥満症治療の保険診療に対応している医療機関は非常に少なく、
→BMI35以上の高度肥満であること
→治療前に6か月以上の食事・運動療法が必要であること
など、患者さまに求められる条件は厳しく設定されています。
当院ではこうした背景を踏まえ、より早い段階から積極的に肥満症に介入することで、患者さまの健康状態をより良い方向へ導くことを目的として、自由診療による医療ダイエットを提供しております。
GLP-1またはGIP/GLP-1受容体作動薬を用いて、厳しい食事制限や過度な運動療法を行わなくても、食欲を自然に抑えながら体重管理を進めていく治療方法です。
(GLP-1:Glucagon-Like Peptide-1)(GIP:Glucose-dependent Insulinotropic Polypeptide)
GLP-1受容体作動薬の効果
- 脳の食欲中枢に働きかけ、食欲を抑制する
- 胃の動きを緩やかにし、満腹感を持続させる
- 膵臓からのインスリン分泌を促進する
- 肝臓での糖新生を抑制する
さらにGIP/GLP-1受容体作動薬は、GLP-1だけでなくGIP受容体にも作用することでより高い効果が期待できます。
GLP-1、GIP/GLP-1受容体作動薬はこれらの作用により、食欲が抑えられ満腹感が持続しやすくなり、食事量が自然に減少することで体重減少につながります。当院では目安としてBMI23以上の方を対象とし、医師の診察・評価のうえで医療ダイエットを提供しております。
主な症状
- 食欲が旺盛で、我慢すると反動で食べすぎてしまう
- 健康診断で体重管理するよう指摘されたものの、なかなか結果が出ない
- 血圧・コレステロール・血糖値などが高めで、
体重を減らす必要性は感じているがうまくいかない - 若い頃から肥満があり、自己流のダイエットでは改善しなかった
このようなお悩みをお持ちの方に対し、無理のない形で体重減少を目指せるようサポートいたします。
※GLP-1ダイエットは食欲のコントロールが難しく、体重管理に医学的介入が必要と考えられる方を対象としています。もともと食事量が多くない方、基礎代謝が低い方、運動習慣がまったくない方では、十分な効果が得られにくい傾向があります。
検査・診断
- 体組成計
- 体重、BMI、体脂肪率、内臓脂肪レベル、筋肉量、基礎代謝レベルを測定します。
- 血液検査
- HbA1c、脂質(コレステロール、中性脂肪)、肝機能、腎機能、総テストステロン
※GLP-1ダイエットを安全かつ効果的に行うため、事前に血液検査を行い、体質やリスクを確認したうえで治療の適否を判断します。
治療方法
当院では、唯一の経口GLP-1薬であるリベルサスと、GIP/GLP-1受容体デュアル作動薬であるマンジャロを採用しております。
短期間で効果的に痩せたい方はマンジャロ、じっくり時間をかけてリバウンドを抑えながら体重を下げたい方はリベルサスをおすすめします。効果の現れ方には個人差がありますが、多くの方が2週間〜1か月程度で食欲の低下を実感し始め、2〜3か月ほどで体重の変化を感じる傾向があります。
▼リベルサスとマンジャロの比較
横に
スクロース
できます
| 項目 | リベルサス | マンジャロ |
|---|---|---|
| 剤形 | 経口薬 | 注射薬 |
| 投与方法 | 1日1回内服 | 週1回皮下に自己注射 |
| 作用機序 | GLP-1単独 | GIP/GLP-1デュアル |
| 体重減少効果 | マイルド | 高い |
| 平均体重減少率 | 3~5% | 10~15% |
| 用量 | 3mg/7mg/14mg | 2.5mg~15mg |
| おすすめの人 | じっくりと体重を落としたい方 | より強い効果を求める方 |
参考文献
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2206038
https://www.thelancet.com/journals/landia/article/PIIS2213-8587(22)00188-7/fulltext
GLP-1製剤には、
以下のような副作用が報告されています。
ありうる副作用
- 消化器症状:吐き気、嘔吐、下痢、便秘
- 頭痛、めまい
- まれだが重大な副作用:急性すい炎、低血糖、胆石症
- 筋肉量低下:タンパク質摂取(体重1kgあたり1.0〜1.5g目安)と無理のない程度の筋力トレーニングを組み合わせ、筋肉維持と代謝低下を防ぐことが成功の鍵です。
お使いいただけない方
- 妊娠中・授乳中の方
- 甲状腺髄様癌または多発性内分泌腫瘍症候群2型の既往歴・家族歴がある方
- 膵炎の既往歴がある方
- 重度の腎機能障害がある方
- 重度の胃腸障害がある方
- 摂食障害の既往がある方
- 過度な痩身を目的とした方
- 18歳未満の方
院長から患者様へ
GLP-1製剤は体重管理において画期的な薬剤ですが、薬だけに頼る治療では十分な効果が得られにくいことが多いです。厳しい食事制限や過度な運動療法とまでは必要ありませんが、高タンパク・低糖質を意識した食事、適度な運動、そして十分な睡眠を組み合わせることが治療を成功させ、リバウンドを防ぐための重要なポイントとなります。
GLP-1製剤は「食欲や食事量を抑える薬」であり、「基礎代謝を高める薬」ではありません。
男性では男性ホルモン(テストステロン)の低下により代謝が落ち、体重が増えやすくなっているケースがあります。そのような場合には、テストステロン補充療法によって改善が期待できることがあります。
